Coffee Journey Vol. 10「ブルンジ:Kalico Coffee」-Written by バイヤー小林
2024.10.31東アフリカの国、ブルンジ、皆さんはご存知でしょうか?正式名称はブルンジ共和国。1962年、ベルギーから独立しました。
ちょうどアフリカの中心部に位置することから、”Heart of Africa”と呼ばれます。
さて、僕のCoffee Journey、なんか最近は毎回難易度が上がっているのですが(笑)、今回もそれはまた遠かった。
2024年9月現在、隣国ルワンダとの陸路国境は政治的理由で閉鎖されており、この国に行くには現実的にはケニアから中心都市ブジュンブラ(※首都ではありません)へのフライト一択です。
中心都市ブジュンブラは、雰囲気的にはルワンダやウガンダなどの同じ東アフリカの国々と似たものがあります。敢えて言えば、ベルギーが宗主国だったこともありフランス語表記が目立つくらい。
でも、それはまあ警察官の多いこと多いこと。このあたりも、複雑な政治的事情があることを察しながらの旅です。
さて、このブルンジ共和国、国土の面積は3万平方キロメートルにも満たない小さな国(※日本の1/10以下)。そして、その国土のほとんどが起伏の激しい丘陵地帯。
ブジュンブラの街を一歩離れると、ただひたすら上がって下りての坂道が続きます。周りの景色は緑豊かで美しいんですけどね。
移動すること5時間!、ようやく、目的地であるカブム農園に到達しました。
いやー、今回も遠かった。。。
最後は、道なき道ともいうべきバナナの畑の中を突き進むと、そこに突然コーヒー畑が現れる。ここは標高1,800mくらいでしょうか、コーヒー畑からは緑豊かなブルンジらしい景色を見下ろします。
さて、そんな人気も少ない”山奥”へ来たわけですが、来てみてビックリ。農園で働く現地の人の多いこと多いこと。こんなところまで来る日本人は珍しいのでしょう。
はにかみながらも好奇心で僕に近づいてくる皆さん。こういうときのコミュニケーションは得意です。(笑)。みんなで記念撮影をしながら一気に打ち解けることができました。
そう、本当にびっくりしたのは、コーヒー農園に笑顔が広がっていたこと。世界中のコーヒー農園を訪ねてきましたが、意外と、農園に居る人は少ないことが多いんですよね。笑顔の広がるコーヒー農園、(まさにここは”Heart of Africa”だなあ・・・)と、疲れも吹き飛ぶかのごとく癒されました。
そして、お目当てのコーヒーは、レッドブルボン種。
日本でも、ここブルンジだけでなく中南米などでも栽培される人気品種。
現地でコーヒーを1杯。
酸味とシトラス系の柑橘を感じさせるフルーティーさが特徴的。口の中に広がるそんなコーヒーにふと気づくことがあったんです。
ああ、ここまでたどり着くまでのしんどさ=酸味。そして、口の中に広がるフルーティーさ=人々の笑顔。これはまさにブルンジそのものじゃないか、と。
僕はバリスタではないので、コーヒーを飲んだ時には、やっぱり現地の景色や人々などが思い浮かぶのですが、これはまさにブルンジだ!、このコーヒーを飲んで頂ければ、きっとブルンジを旅している気分になって頂けるはず!
そう思い、買い付けを決意した次第です。
まずは少量からですが、なかなか旅しにくい国ブルンジ、是非、コーヒーを通じて旅感覚を味わって頂ければ幸いです。
バイヤー小林