Coffee Journey Vol. 14,15,16,17「インドネシアコーヒー」-Written by バイヤー小林
2025.04.04こんにちは、小林邦宏です。
今回のCoffee Journeyは、インドネシア!

世界を代表するコーヒー産地ですね。
東西に長く、南北には赤道をまたぎ、合計するとなんと17,000以上の島嶼部があるという、世界最大の群島国家。そのため、一言インドネシアと言っても、あまりに多様な環境がそこにあります。
それが、魅力あるコーヒーを生み出している最大の理由と言えるでしょう。
でも、それぞれのコーヒー産地は、なかなかの”難所”です。コーヒーに関する紹介はオンラインストアのページをご覧頂くとして、今回は、そんな”難所”への旅にスポットライトを当ててみたいと思います。
1.スマトラ島
インドネシアの北西部、北スマトラ州を目指しました。州都のメダンは、一般的にはお隣のシンガポール、マレーシアから入ります。空路で1時間ほど。

別のお仕事もあり、これまでにメダンは10-20回くらい訪れていますが、今回目指すのはトバ湖!世界最大のカルデラ湖と知られ、僕にとっても未踏の地です。
州都のメダンから山道を延々と進みます。近年発展著しいインドネシアですが、このあたりは、もうその影もなく、昔ながらのローカルな景色。

そして、片道3時間くらいでしょうか、ようやく目的地近くに到達!まずはAir Terjun Sipisopisoと呼ばれる美しい滝を横目に。

なんだかずいぶんナチュラルな場所に来たなあという雰囲気に。。。
そして、ついに眼前に現れたトバ湖!

僕は、その佇まいに圧倒されました。
何と言えばよいのか、、、インドネシアの奥深さというべきか。。。いまから100万年ほど前から大規模な火山噴火が繰り返されて生まれたというトバ湖。山奥で、あまりに静かに、歴史と共に静かに広がる景色がそこにあったのです。
旅の醍醐味ともいうべき、”そこに来たからこそ目の当たりにできる景色”。まだまだ知らないインドネシアの世界がたくさんあることを感じた瞬間でした。
2.トラジャ
今度は、一気にインドネシアの東部へ。訪れたのはスラウェシ島。インドネシアでは4番目に大きな島ですが、日本ではあまり知名度は無いかもしれません。

さて、玄関口ともいうべき、南スラウェシ州の州都マカッサルから旅はスラウェシの旅は始まります。いくつか移動手段はあるのですが、僕は、マカッサルからプロペラ機でパロポという小さな町へ飛び、ここから陸路で山上るルートを取りました。

日光いろは坂のようなクネクネした山道を上ること2時間、突然、見たことの無い景色が広がるのです。それが、スラウェシの秘境地帯、トラジャ。

最も有名なのが、トンコナンと呼ばれる、高床式で、屋根にはまるでボートのような舟形の形状を持つ住居。

そう、改めて、ここトラジャでも、旅の醍醐味、”そこに来たからこそ目の当たりにできる景色”を目の当たりにし、感動すら覚える瞬間でした。
300年ほど前のオランダ植民地時代に開拓が進んだと言われますが、独特の文化を持つ、山岳の秘境地帯に居住するトラジャ族。

正直言えば、多少、原住民的な雰囲気を想像していたのは事実です。でも、トンコナンを中心に、そこには人々の暮らしがあり、当然、バイヤーという仕事を通じて現地で触れ合った人々の笑顔がある。そんな人々のコミュニティにコーヒーの木が寄り添っている。

コーヒーを通じてそんな秘境地帯トラジャが世界と繋がっていることにただただ驚いたのです。
言い方を変えれば、コーヒーが無ければ、この人たちが世界と結びつくことはあったのだろうか、と。。。
今どきにいえばサプライチェーンということになり、良いイメージに聞こえないかもしれません。でも、コーヒーがあるからこそ、そんな秘境地帯で人々の笑顔にあふれる暮らしがあることを想像すると、むしろ、是非、皆さんにコーヒーを通じて現地の風を、UPEPOを届けたい、そう思わずにはいられない訪問になりました。
バイヤー小林邦宏