Coffee Journey Vol.2 & 3「ハワイ:カウコーヒー&コナコーヒー」
2024.05.27こんにちは、小林邦宏です。
3月、”ビッグアイランド”ことハワイ島を訪れました。その模様は僕のYouTubeチャンネルにも上がっていますので、宜しければご覧ください。
さて、ハワイ諸島で最も大きなハワイ島。
僕は久しぶりの訪問でした(以前はお花の仕事で島東部のヒロに何度か訪れたことがあります)。
お目当てはコーヒー豆です。
コナ地区で栽培されているコナコーヒーは、皆さん、いろんなところで耳にされ、実際に楽しまれたこともあると思います。よくあるのは、”コナブレンド”というやつですかね。
でも、僕が求めるのは、他の豆とブレンドしたものではなく、100%のコナコーヒー。
ところで、実はここハワイ島には、もう一つ、注目のコーヒー栽培エリアがあるんです。それが、南部のカウ地区。
だったら両方行ってみよう!両方のコーヒー豆を買い付けてみよう!
というのが今回の旅の趣旨。そして、実際に行ってみて、驚きました・・・
(本当に同じ島なのか?)
と思うくらい、この2つはかけ離れたもの。コナからカウまではレンタカーで90分ほどのドライブ。この90分の間に、景色は劇的に変化します。
カウコーヒー「Miranda’s Farms」
コナの美しい海を臨む景色からはじまったドライブは、途中で森林地帯へ入り、火山の溶岩の跡と思われる黒い大地も通過し、そしていよいよ緑美しいカウに到達。
(コナコーヒーのように少し酸味の効いたものかな・・・)
と思って飲んだカウコーヒー。
飲むとびっくり、コナコーヒーとはまったく異なり、どちらかというとあっさりして、でもコクがあるようなテイストです。
今回訪れたカウのコーヒー農園の丘の上からは美しい海も臨むことができ、農園にはそよ風が吹き抜けて、暑いながらもさわやか農園の時間がそこにはありました。
でも、火山の溶岩流と隣り合わせの大地、、、光の中にも少なからず影を感じる場所であったことも念のため付しておきます。
コナコーヒー「Kona Premium Coffee Company」
さて、この旅にはまだ続きがあります。
そのあとでコナに戻り、コナコーヒーの農園に到達しました。皆さん、コナコーヒー飲むときってどんなイメージされますか?
きっと、太陽が燦々と輝き、美しい海を臨みながら育つコーヒー、、、そんなところではないでしょうか。
ところが、自分でドライブしてビックリ。幹線道路から外れると、道は途中から細くカーブの続く山道へと変化し、
(しまった、道を間違えた・・・)
と思った先に何と農園があるのです。なんと辺鄙で窮屈な場所・・・
そう、コナといっても海辺のリゾート地帯と異なり、コーヒー農園の点在するエリアは急傾斜の中を強引に開いたといっても過言ではない農村地帯。当然、この場所でコーヒーを栽培するのはカウとは異なる難しさを感じます。
コナコーヒーといえば独特の酸味があることで知られますが、こんな大変な環境の中で育てるという生産者さんの汗や涙といった努力が酸味に現れていると感じずにはいられませんでした。
百聞は一見に如かず、とはよく言ったものですが、実際にコーヒー豆を求めてハワイ島をドライブした1日。結果として、僕の中には、
陽のカウと陰のコナ
というイメージが残りました。でも、上述の通り、太陽のようなカウにも活火山と隣り合わせという不安定性が残ります。
そう、火山性の島であるというハワイならではの不安と日々格闘しながらの努力の結晶としてのコーヒー豆なのだな、というのが僕の結論です。
次のお休みのとき、是非、ブレンド品ではなく、1杯でよいので、100%ピュアなコナやカウを飲んでみてください。きっと、皆さんの口の中に、新しいハワイの景色が広がっているはずです。
バイヤー小林邦宏