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《スタッフコラムNO.27-5》スイスー旅のまんなか~ツェルマット~―Written by 松下

2024.03.21

長旅の場合、扱いに困るのが重いスーツケースですよね。その点、スイスは国鉄「SBS」が運営管理する荷物託送サービス『ラゲージ』を使えば、駅から駅へ、ホテルからホテルへ、と、荷物を輸送してくれます。

スイス国内のラゲージサービス

今回の旅のように

インターラーケン → ツェルマット → ルツェルン

という行程の場合、重いスーツケースは

インターラーケンのホテル → ルツェルンのホテル

まで送ってもらい、まんなかのツェルマット2日間の荷物をリュックひとつに詰め込んで身軽に移動できたことはとても助かりました。

さて、身軽になったところで母憧れのマッターホルンに会いにいざ出発。

▲車窓から見える川。アルプスからの石灰が混じっている為、白濁している。
▲近づいてくるマッターホルン!

|ゴルナーグラート展望台

ツェルマット駅に着いたら、登山鉄道で早速マッターホルンやモンテローザを望むゴルナーグラード展望台(標高3,089m)へ。

▲マッターホルン(標高4,478m)

近い…。その均整取れた美しいフォルムと、確かな頂点に目が釘付けになります。

▲迫力ある氷河
▲パンを食べているとたくさん寄って来た、キバシガラス(アルペンドール)

この日は途中のリッフェルアルプ駅で降りて、赤くて可愛いトロッコ列車が走る森の中を抜けてツェルマットまでハイキング下山。

|グレイシャーパラダイス

翌日はいよいよ、この旅のメイン、マッターホルンに一番近い展望台、『グレイシャーパラダイス』(標高3,883m)へ。

グレイシャーパラダイスへのゴンドラ乗り場は、村の少し外れにあり、駅前からは徒歩で20分ほどなのですが、様々な場所から色々な表情のマッターホルンを眺めながら歩いていたら、すぐです。

▲朝焼けのマッターホルン
▲ゴンドラ乗り場

2回ゴンドラを乗り継いで、30分ほどで一気に展望台まで上がるので、ちょっと耳が痛い…。

展望台のデッキに出ると、そこは一面銀世界。

あまりの白銀の世界で眩し過ぎたのか(実際、紫外線の強さに目が痛みました)母も私もまさかのマッターホルンの写真を撮り忘れています。

▲これ、かな?

ほんの短い時間、しっかり日焼け止めも塗っていたはずなのに、帰国してから「焼けたね!どこ行ったの?南国?」と聞かれたのは、ここで過ごした30分のせいです…。サングラスとSPFマックスの日焼け止め、必須。

帰り、8人乗りのゴンドラで、スイス在住という日本人女性とスイス人男性のご夫婦と乗り合わせました。「日本の方ですよね?日本人は静かだから、すぐにわかるって、彼が言っています」と笑いながら女性が話しかけて来てくれました。昨夜、マッターホルンにアタックしていた方が、救助の甲斐なく亡くなってしまった、とのこと。

確かに前夜、就寝中にとても大きなヘリコプターの音で目が覚め、すぐ近くにヘリコプターの発着場があるんだな、とは思っていたのでした。この美しく気高いマッターホルンを制覇したい、危険と隣り合わせでも、その気持ちはこの山の魅力には抗えないのだろうなあ、と、ご冥福を祈りながらマッターホルンを眺めていました。

|シュヴァルツゼ―~ツムット~ツェルマット 5時間トレッキング下山

最も記憶に残る風景が詰まった半日。

まずはシュヴァルツ湖とマッターホルンを眺めながら腹ごしらえ。朝、麓のベーカリーで買った、ハムとチーズを挟んだだけのフランスパン、これが絶品。

Fuchs Bakery & Bistro

『フクス』。パンそのものの美味しさに、頬張った途端、思わず母と顔を見合わせたほど。帰国後、何気なくTVを見ていたら、ツェルマットで美味しいパン屋さん、と紹介されていました。ツェルマットに行くことがあれば、是非立ち寄っていただきたいベーカリー。

ここから麓までの道のりは、全てがただただ、美しい。

この山で、とても気になった花がありました。それがこれ。

▲クモノスバンダイソウ

何て鮮やかで可愛らしいのでしょうか。ところが、です。見つける度に「可愛い~」とずっと撮り続けて行ったのですが、麓に近づくに連れて少しずつ様子が…。

あれ、あれあれ。恐らく、ですが、人の手や目(外敵)に触れやすくなるに連れて、どんどんたくましくならざるを得ないのではないでしょうか…、これって、何だか、年を重ねるに連れてたくましくなる、わ、た、し…?

と自身に重ねながら、楽しんだツェルマット。

1960年代後半からガソリン車の乗り入れが禁止されている為、とにかく澄んだ空気と空の青さが素晴らしい村です。


スタッフ松下