世界中の「幸せ」を集めたナチュラルセレクトショップ

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Coffee Journey Vol. 8,9「コロンビア:Las Margaritas」-Written by バイヤー小林

2024.10.02

こんにちは、小林邦宏です。

皆様にご好評いただいている「UPEPO」のコーヒージャーニー。今回は南米コロンビアを取り上げます。

FAO(国際連合食糧農業機関)が2024年に発表した最新のコーヒー豆生産量ランキング(2022)、第4位に入るのが南米コロンビア。(ちなみに1位から順に、ブラジル、ベトナム、インドネシア)。その量、約66.5万トン。言わずと知れたコーヒー大国ですね。

おそらく、多くの人に、”コーヒーと言えばどこの国を思い浮かべますか?”と聞けば、間違いなく名前の出てくる国でしょう。

実際、コロンビア全土でコーヒーの木が栽培されているといっても過言ではありません。そんなコロンビア、非常に手軽なグレードのコーヒー豆もあればカルトコーヒーともいうべき、最高品質のコーヒー豆もある。

今回の僕のミッションは、最高品質のコーヒー豆を探す旅。やってきたのは、コロンビア南部、コロンビア第3の街、カリ(Cali)。

首都ボゴタからは1時間のフライト。更にここから北へクルマで2時間、生産地へ向かいます。

まずは拠点となるべき農園の倉庫兼ラボラトリーへ。

ベテランスタッフが多くのコーヒー豆の出来のチェックに余念がありません。

あまり知られていませんが、これ自体、すごいことですからね。(笑)これだけ大型のラボラトリールームを有しているだけで、さすがコロンビア!と唸らざるをえません。

そしていよいよ農園へ出発!

と思いきや、生産者のファンさんから、なんだか年季のいったトラックの後部に乗り込むように言われる。

(え、クルマ乗り換えるの・・・)

まさに同じ南米を舞台に、僕の好きな、Netflixの作品、「ナルコの神」で、主人公がこのようなクルマで国境地帯で密輸を試みるシーンがありましたが、そんなシーンをふと思い出しました。。。

実はここからが大変だった。。。

ここから、このクルマの後ろで揺られることなんと40分。それはもう山奥です。

ここに、今回のお目当てである、ラス・マルガリタス農園があります。これまでのコーヒージャーニーでもいろんな奥地には行きました。

(いやー、今回もどえらい場所に来たなあ・・・)

というのが僕の本音です。

でも、ここにはコーヒー愛好家にとってはお宝な品種が沢山あるのです。ピンクブルボン、イエローブルボン、スーダンルメ、、、。

どれも、世界的なコンペで上位に入るレベルのものばかり。その中で、僕が今回お届けしたいと思ったのがゲイシャ種。

この農園は、今回ご一緒したファンさんのファミリーが80年前に設立した農園。今回、コーヒー農園を歩いている中でも、ファミリーにとって原点ともいうべき場所にもご案内頂きました。

そして、そんなファンさんのファミリーの中でも思い入れのある品種がゲイシャ種。ゲイシャと言えばパナマ・ゲイシャが有名ですが、そう、このゲイシャは、ファンさんの叔父さんがパナマで修行し、持ち帰った品種なのです。言ってみれば、近年、世界的に評価が高まるラス・マルガリタス農園にとって象徴ともいうべき品種なのです。

農園内、ファミリーの原点ともいうべき場所の横に育つゲイシャ種。標高1,800m近い現地では、さわやかな風が吹いていました。あの時現地で感じたそよ風。大きくそして甘い実を付けるゲイシャ種。これは是非皆さんにお届けしたい品種だと思った次第です。

実際、現場で焙煎済のゲイシャ種の香りに衝撃を受ける。

(なんだこれは・・・まるで芳醇なブランデーじゃないか・・・)

その後下山し、ラボラトリーで試飲。今回は、ゲイシャ種のナチュラル製法とハニー製法を飲み比べ。

(お、おもしろい・・・)

製法一つでここまで別種で、でも魅力的なコーヒー豆ってあるのでしょうか。なんといいますか、ゲイシャ種の奥深さを感じずにはいられません。きっと焙煎方法次第で、まだまだいろんな、でもすべてが美しい姿を見せてくれるのでしょう。

そんな、近年の中南米のコーヒー業界を代表するといってもよいラス・マルガリタス農園のゲイシャ種、数量僅かで心苦しいのですが、皆さんのお手元で”ラテンの風”を感じて頂けると嬉しいです。

バイヤー小林邦宏