世界中の「幸せ」を集めたナチュラルセレクトショップ

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《スタッフコラム No.17》アジアとヨーロッパが出逢うイスタンブール Written by 松下

2023.08.18

年々厳しくなる暑さと空調の効いた室内の寒暖差に、まるで手軽な一日四季巡りをしているような気分、松下です。

様々な制限が解除され、今年の夏は遠出されている方も多いのではないでしょうか。

私もそのひとり。先月ヨーロッパを訪れ、経由地のイスタンブールにとても魅力を感じたので、皆さんにご紹介させてください。

 

日本へ帰国の途へつく為のイスタンブール1泊。空港最寄のホテルを探していたところ、旅のスペシャリスト、バイヤー小林から勧められた「ベシクタシュ」でのステイ。

トルコサッカー界を代表する強豪クラブのお膝元ですので、サッカー好きの方はご存知のことと思います。

 

1都市にアジアとヨーロッパが共存するイスタンブール

世界で唯一、アジアとヨーロッパ両方にまたがるトルコ共和国最大の都市、イスタンブール。

そのヨーロッパ側にあり、ボスポラス海峡が目の前に広がる「ベシクタシュ」は活気に満ちた街です。オルタキョイ地区のオルタキョイ・モスクがシンボル。

海沿いにはレストラン、カフェ、バーや屋台がひしめき合い、地元の人々はもちろん、観光客も多く、大賑わいのエリア。

それまで滞在していたヨーロッパでは見かけることがなかった黒い髪の人々に、緊張していた何かがゆるりとほどけている自分がいました。話す言葉も文化も違うのに、不思議なことです。

 

海を越えて混ざる文化に思いを馳せる

折角なので、ボスポラス海峡の風を感じてみようと、1時間ほどのショートクルーズに参加してみました。

陽射しが強かったので私は船の進行方向右側に座ったのですが、往路はヨーロッパ側に添って北上、復路はアジア側を見ながら南下するので、左側がおすすめです。

歴史的建造物や富裕層の住宅が青い空と海の間に建ち並んでいるのを眺めながら、アジアとヨーロッパが融合するとこんなにも美しいものができあがるのか、と深く感じ入ってしまいました。そしてこの風は、昔も今も吹いているのだなあ、と。この風はいつか日本へ届くのかもしれないし、何なら日本からやって来た風かも。

海風でバッサバサに乱れた頭で眉間に皺を寄せて「UPEPO(風)とは」を考え込む怪しげな東洋人ぶっていた私です。

 

おなかいっぱい。謎のじゃがいも「クムピル」としょっぱい飲むヨーグルト「アイラン」

さて、海風にあたってお腹が減ったので、シービューカフェへ。ザ・夕飯的なメニューはたくさんあったのに、じゃがいも好きの私としては、これをオーダーせずにはいられませんでした…。「クムピル」。店内を見渡したところ、半数の人がこれを頼んでいました。両手に乗るほどの大きなじゃがいもを皮ごとオーブンで焼き上げ、バターとチーズを練り込み、その上に好きなトッピングを乗せて食すファストフードです。

クムピル屋台もあるので、これを片手に食べながら街歩きしている人もたくさんいます。恐らく、カフェ内では上に乗せるトッピングをオーダー時に伝えるのですが、物腰柔らかな年配のウェイターさんはトルコ語が話せない私を「こっちに来なされ」とトッピングケースまで連れて行ってくれ、身振り手振りで好きなものを指差しなさい、と。で、完成したのがこちら。

画像では3種類しか見えませんが、実は6種類乗っています。欲張ってますね~!

とにかくボリュームがすごい。けれど、多少じゃがいもに飽きてきても、トッピングで味変できるので、なんとなく食べられる…わけはなく、低燃費な私には頑張っても半分でおなかいっぱい。敢えてこれ何?というものばかりをセレクトしたので、体験したことのない味のるつぼ感満載で楽しめました。

そして、クムピルのお供としてオーダーしたのが「アイラン」。ヨーグルトに塩と水を加えて攪拌させた発酵飲料です。甘味は全くなく、うっすら塩味が感じられ、食事に合います。

もう少し夜の雰囲気も見てみたいなあ、と思いつつ、ベシクタシュでは2017年にテロ攻撃が起きていることもあり、初めてのトルコ、身の安全が第一、と日暮れと共にホテルへ戻ったのでした。

 

夜の喧騒と、朝の静けさ

ホテルに戻っても、明け方までカーラジオから大音量で流れるエキゾチックな音楽やクラクションが鳴り響いていました。これは朝は静かに違いない、と、早起きして散策することに。読みは大当たり。前日にはゆっくり見ることも歩くこともできなかったオルタキョイモスク周辺や路地をじっくりと見学することができました。

 

売店のお兄さんの、穏やかなスマイルも。

 

人混みが苦手で朝が強い、そんな方には是非、早朝のイスタンブール散策がおすすめです。

 

ヨーロッパへの中継地点としても知られるイスタンブールですが、乗り継ぎだけではもったいない。アジアとヨーロッパが美しく融合する景観、相反するカオティックな雑踏、どこかほっとするアジアの雰囲気、人懐っこい人々…。カラフルな魅力がイスタンブールには溢れています。

 

スタッフ松下


▼ボスポラス海峡クルーズ
オルタキョイボスポラス海峡共同組合